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コラム 「はじめまして」 須田秀規

こんにちは。今回初めて当コラムを担当させていただきます、中小企業診断士の須田と申します。
中小企業診断士という肩書きは耳慣れない方も多いかと思いますが、中小企業診断士制度は中小企業支援法に基づくいわゆる経営コンサルタント登録資格制度です。もっとも、著名なコンサルタントの先生などは資格の有無に関係なくすばらしい実績をお持ちですし、自らコンサルタントと称するのに資格は要りませんので、巷にはいろいろなコンサルタントが業として存在しています。その中で中小企業診断士というのは公的中小企業支援機関の行う中小企業支援業務に携わることを認められた経営コンサルタント資格、というところでしょうか。
私は実家の家業の倒産を期に資格を取得しこの途に入りました。いろんな経緯があって倒産にいたる2年前から家業の代表者を務め、当人は必死だったのですが、結局会社を潰してしまいました。負債は約20億程度だったと記憶していますので、小さくない規模の倒産だろうと思います。後になって「もっと勉強しとくんだった」と自分の能力や勉強不足を痛感したものです。コラム第一回目から暗い話で恐縮ですが、そんな私が抱いている企業の倒産にいたるイメージをお話したいと思います。
近頃は「勝ち組」とか「負け組」とか言われます。勝ち負けを判定するのは顧客であって、顧客が自分の会社につける点数は通常は眼に見えません。その意味から経営とは「ヒト」「モノ」「カネ」を駆使して他社との比較において自社の点数を維持・向上させる作業ということになります。私は勝ち負けを分けるその点数について水位計のようなイメージで捉えています。市場は競争原理で動きますから最初は腰あたりだった水位は放っておけば徐々に上昇します。優秀な経営者にはその水位がどの辺りにあるか常にイメージできるのだろうと思います。水を抜いたり浮力をつけたりして常に安全な水位を維持します。でも、一般的な経営者は徐々に上昇してくる水位に気がつきません。「おかしい」と思ったときには水位は既に胸元まで及んでおり、そこから水位の上昇は急速です。「やばい」と思ったときに水位はもう顔あたりまで上昇し「負け組」に水没してしまう、私の家業の体験に基づく倒産にいたるイメージとは実にそんな感覚です。
このような仕事をするようになって、いろいろな経営者とお会いするようになりました。このコラムをお読みになっている皆さんは違うでしょうが、中には、私がそうだったように、既に危険なレベルまで迫ろうとしている水位に気がつかない無邪気な経営者も決して少なくありません。また、水位の上昇にただ戸惑うばかりで対処的な対応に終始している場合も多く見られます。そんな経営者のお役に立てればと思ってこの仕事をしています。
のっけからへんな話になりましたが、そんな私が日頃の仕事を通じて感じていることや、あるいは独りよがりの信念などをコラムにして、お読みになった皆さんの何かヒントになれればと思っています。次回以降はもっと元気が出るようなネタを仕込んでおきましょう。よろしくお願いいたします。
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