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コラム 「特許を取得するための要件」について 福田信雄

福田特許商標事務所

あなたのアイデア応援します!!

 皆様こんにちは。
 今回は、「特許を取得するための要件」についてのコラムです。
 以前、「発明」についてコラムに書いたことがあるかと思います。普段の生活の中でふと思いついたアイデア、そのアイデアが「発明」であるかどうかについて、細かく説明したものと記憶しております。
 では、アイデアが「発明」であった場合に、その「発明」については、ある一定の要件をクリアすることで、特許として権利取得することができます。その要件について簡単にみていきましょう。なお、細かい要件を挙げればきりがないので、今回は絶対的三つの要件についてのみ説明します。
 まず一つ目の要件は、「産業上利用可能性」と言われるもの。これは、「産業界において利用できること」を意味します。例えば「工場で作れる」とか、「農業で使える」とか・・・もっと平たく言えば「世の中に役立つこと」と言って良いでしょう。ひとたび「発明」が為されたならば、その「発明」が何らかの形で世の役に立つことが必要となります。
 二つ目の要件は、「新規性」です。これは文字通り「新しいこと」「今までに無かったこと」を意味します。古いアイデアに特許を付与できないのは、当然ですよね。ただこの「新しい」か否かについては、例えば世の中に商品として出回っているか否かとは、ちょっと違います。世の中に出ていない商品であっても既にアイデアとして文献などに公表されている場合もあり、また、日本では見かけなかったけど外国にはあった、なんていう場合もあります。こういった場合には、たとえ今まで見たことないアイデアであっても、新規性は否定されてしまいます。
 最後の要件は、「進歩性」と言うものです。上二つの要件を満たしたとしても、世の中に役立ち新しいものであったとしても、進歩していなかったならば特許とはなりません。この「進歩性」については、何が進歩的で何が進歩的でないか、判断するのは非常に難しいです。特許庁が公開している審査基準というものを読んでも、この「進歩性」については非常に曖昧な表現しかされておりません。が、具体例を通してみれば、多少理解できるかもしれません。
 例えば、今までものすごく簡単であった構造(ボールがA地点からB地点に転がる)を、より複雑化した構造(A地点から一旦C地点まで上昇した後D地点まで転がってE地点に落下しそこからB地点まで転がる)としたにも関わらず効果にさほど違いが無いもの、これは「進歩性」が否定されます。
 また、aという効果がある物Aとbという効果がある物Bを組み合わせてCという物を新たに完成させた場合に、Cの効果について「a+b」という効果しかない場合には、「進歩性」が否定されます。つまり、AとBを足せばa+bという効果があることは誰でも簡単に思いつくからです。この例で言えば、Cに「a+b+α」の効果があることにより、「進歩性」があるものとして特許取得が可能となります。この「+α」が「進歩性」を認定する要件と考えていいでしょう。もちろん「+α」が、大した効果でなかったり、こじつけに近い効果であったりすると、いくら「+α」があっても「進歩性」は否定されかねません。
 以上、判るようで判らない特許取得の三要件、「世に役立つこと」「新しいこと」「進歩的であること」について、いろいろややこしく書いてしまいました。基本的にはこの三つの要件を満たせば、その「発明」は特許を取得することが可能となります。日頃のアイデアが、果たして特許になるか否か考える場合に、参考にしていただければと思います。

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